第29章 停戦協定※
怒りが収まらない俺はほの花の白い肌が見えればどこでも噛み付くように吸い付いてやった。
所有印といえど、吸い付いただけの痕ならば可愛いモノだ。怒りに任せて付けたそれは歯型みたいなモノもあり、付けた後に若干後悔した。
優しく口づけを落とすことで相殺しようとしても時すでに遅しだ。
ほの花が「痛いからやめてほしい」と言ってくれて助かったとすら思った。
好きな女を痛めつけたいわけじゃない。
それなのに自分で始めたそれを終わらせる方法が分からなかったのだ。
ほの花の制止を受けて、ホッとした俺は中途半端に脱がせていた着物を一気に剥ぎ取ると腰を引き寄せて真っ先に蜜壷に吸い付く。それと同時に甘美な喘ぎ声が聴こえてやっと冷静さを徐々に取り戻していった。
そうだ、この声が聴きたい。
ほの花の気持ちよさそうに歪ませる顔のが綺麗で唆る。
痛みで眉間に皺を寄せる顔なんて見たくないだろうが。
方向転換できたのはほの花のおかげだ。
嫉妬も此処までくると凶器になってしまう。
謝りたいと言ってきた彼女だけど、今となっては謝るのは俺の方だ。
だが、今は無理だ。
今はほの花を喘がせたい。
彼女に理由を説明することも、謝ることも後回しだ。
「ひっ、ああっ!やぁっ!!」
舌先で蜜芽を突きながら、蜜壷から溢れかえっていた甘い蜜を吸うと、全身を震わせて達してしまうほの花。
一度達しても簡単に止めることはしない。
病み上がりにこんなことするのは申し訳ないと思いつつも止められない。
吸っても吸っても溢れてくる蜜を吸いながら、上半身に手を伸ばせば手のひらに突起が当たった。
そこに触れただけでビクッとする彼女を見れば、何処なのか一目瞭然。
手探りでそれを摘むと捏ね始める。
「ひっ、あああっ!だ、だめ、ぇっええええっ!!」
頭を床に擦り付けながら、再び絶頂を迎えたほの花が虚ろな目で荒い息を吐いているが、俺は止まらない。
慣らしてもいない蜜壷に指を二本勢いよく挿れて軽く抽送させると、己の滾った肉棒を押し当てて、そのまま無遠慮に貫いてやった。