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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第29章 停戦協定※





「ほの花ーーー、てめぇえええっ!こんなところにいやがったのか!」


「静かにしたら?寝てるの見えないの?」


「…あ?つーか、なんで此処にいんの、コイツ。」


布団を目深にかぶっているが、明らかに狸寝入りだと言うことはわかっている。
それなのに隣にいる瑠璃がまさかの庇うような発言をしていて、驚きを隠せない。


しかし、驚くのはそこだけではない。
この10分ほど前、ほの花を布団に寝かせると、洗面所で顔を洗ってから台所に向かった。雛鶴達がひょっとしたらほの花の粥を作ってるかもしれないと思い、普通の飯で良いと言うのを伝えようと思ったのだ。
あそこまで元気ならどうせ普通の飯が食べたいと言うに決まってるのだから。

案の定、粥を既に作ってしまっていたようだが、有ればきっとそれも食べると思うし、礼を伝えて部屋に戻ると、そこにいるはずのほの花が忽然と消えていた。


大人しく寝てろと言った後、ボソボソと俺のことをケチだのおたんこなすだの言っていたのを聞こえないふりをしてやったと言うのに…。
俺の可愛いほの花ちゃんはどこに行ったんだろうなぁ。

屋敷中に聞こえるデカさでほの花を呼ぶが、ちっとも返事はない。

致し方なく、居間から順に探し始めるとほの花が行きそうなところをしらみ潰しに見ていく。

しかし、探せど探せどほの花はいない。

まさかそんなところにいる筈はないと思って、素通りしていた元ほの花の部屋。
今は瑠璃が勝手に使ってるし、流石に此処に来るわけはないだろう…。でも、突拍子もないことをするのには定評があるのが俺の恋人。

まさかな…と思いつつ、部屋を開けたら



いた。


しかも、狸寝入りを決め込むとはいい度胸だ。

そして冒頭に戻るが、コイツらいつのまにそんなに仲良くなった?いや、昨日まで険悪どころか毒飲まされて死の淵を彷徨っていたほの花と死ぬほどほの花が憎かった瑠璃。

お互い仲直りをするには些か時期尚早だろうと思うほどの内容なのに、のんきに瑠璃の隣で寝られるほの花の図太さに感服する。


(…本当の馬鹿だ…。)

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