第28章 無欲と深愛※
うねうねとした蜜路が俺の肉棒を喰い千切ろうとする。
痛みはないが、酷い締め付けに気を抜けば持っていかれそうだ。
ほの花に我慢しろと言っておきながら、自分が呆気なく果てていては示しがつかない。
ほの花の華奢な体を抱え込むようにして腰を動かせば、打ち付ける度にぬっちょぬっちょ、と粘液がお互いの体を吸い付くようだ。
「…あ、あ…っ、ああっ…!と、とめ、とめて…!」
それなのにさっきからずっとこの調子。
果てそうになると止めないと我慢ができないらしくて、懇願されるので止めざるを得ない。
しかし、こちとら拷問だ。
気持ち良く律動していてもほの花に果てる前に止められることで中途半端に悶々とした気持ちが轟き、性欲は発散されるどころか溜まる一方だ。
「…またかよ…。せっかくこっちは気持ちいいっつーのに。ちったぁ、我慢しろ。」
「む、りぃ…!天元、っ…気持ち良すぎて…!」
女を気持ち良くさせてなんぼだとは思っているが、このお仕置きはあまりに自分にとっても不都合だと思い始めたところで、決心が簡単に揺らいでしまう。
このまま共に果てることはできても、今度は俺の方が派手に欲求が解消できずに二回戦を所望することになってしまう。
そうなれば、その方がほの花にとっては体に良くないだろう。
「チッ…、お仕置き変更だ…。派手に果てちまえ。もう我慢ならねぇ。明日何かあっても看病してやるから安心しろよ。」
「え…っ、ひっ、ああああああっ!!」
あれほど果てさせないように必死だったのは何処へやら。ほの花の悲痛な嬌声を聞き流し、夢中で男根を抽送した。
「ああっ、や、ぁっ…、て、んげ…ん、!だめ、…だめ、…っ、や、だ、ああああッッッ!!!」
余程我慢していたのだろう。ものの数十秒で体を仰反らせて絶頂を迎えたほの花にやっと満足感を得た気がした。
何がお仕置きだ。
自分だってほの花のはてるところを見たかったくせに。
気をやっている瞬間の無防備な姿がたまらなく好きなくせに。
果てたばかりのほの花を気を遣ってやることもなく、俺は我慢していた律動をこれでもかと続けた。
耳に木霊する彼女の喘ぎ声を聴きながら。