第28章 無欲と深愛※

何度も気をやりそうになりながら何とか耐えて肉棒の挿入までこぎつけたが、色っぽい顔をして俺を見るほの花が派手に綺麗で目を奪われた。

俺の初めての女が瑠璃だってことを知って、嫉妬して毒を飲んだだって？
内容だけ見たら"ふざけんなよ"と言って叱責するのが普通だ。

だけど、それ程までに俺のことを愛してくれていたのかと思うと、嬉しいと思ってしまった。
とんでもない鬼畜野郎だ。


嫉妬という感情をあまり堂々と披露することなどないほの花。
遠慮しがちな性格はいつか自分のその想いすら犠牲にするのではないかと思うほど。
それが怖くてたまらないと思っていたからこそほの花のそれほどまでの気持ちが嬉しかった。

愛してくれていると言うのは分かっていたし、そこに疑う余地はない。
でも、その気持ちをもっと自信をもってほしかった。
俺の女だということを自信持って欲しい。

他の女など要らないと何度言っても、態度で示しても、ほの花の敵は他の女ではない。
自分自身なのだ。


「…ほの花。挿れるぞ。痛かったら言え。」


「う、ん…。」


めりめり…と肉棒が埋まっていく感覚は気持ちいいはずなのに、初めのこの瞬間はどうしても俺も苦しいと感じてしまう。

それほどまでにキツく、それはまるでほの花の本心のなのではないか？と予感させる。
痛みがあるほどのその狭さがほの花の隠している本心そのものならば全力でそれを受け止める。

ちっとも俺の肉棒に慣れていかないのはもちろん体質だとは思うが、本心ではもっと俺に甘えたいと思ってくれている筈だ。
もっと俺と腹を割って話したり、わがままを言ってみたいと思っていて欲しい。

今はまだ無理でもいい。


このキツさがお前の心に秘めた熱い想いなら全身全霊で受け止めてやるから。


「っ、ひ、っ……ああっ…！て、んげん…お、きい、よ…！」


「仕方、ねぇだろ。それは、変えらんねぇ…。お前を愛してるから…な。」


蜜路の途中はお互いつらいのは痛み分け。
大きく息を吐くと俺は一気に腰を進めてほの花の最奥へと打ち付けた。

その瞬間大きく仰反るほの花の顔が煽情的で美しいと感じた。