第28章 無欲と深愛※
結局、その日は折角慰労会を催したが、瑠璃のせいでそれどころではなくてほの花を自室に連れ込むとそのまま暫く抱き締めていた。
勿論戻る気など起こるはずもなく、俺はただただその場に留まり、情けなくも抗議の意をこんな形でしか表現できない。
ほの花がつらい思いをしているというのに何と無力なことか。
こんな陰湿な虐めを受けているのが自分の婚約者だと思うと申し訳なくて仕方ない。
そんな想いを払拭させたくて、そのままほの花を押し倒すと夢中で抱いた。
「あ、あっ、ああっ…!天元っ…!!」
「ほの花っ…ほの花…ッッ…!」
自分の下で喘いでいるほの花を見れば、少しだけホッとできた。此処にいれば彼女に危害が加わることはない。
俺が常にそばにいればこんなことは起きない。
でも、それだと駄目なのだ。
それだとほの花のいう通り、瑠璃は納得しない。俺に守られるだけの女だという烙印を押されて結局罵られるのだ。
物理的にも難しい。
明日からもう任務が入っているし、こんな時にほの花のそばにいられないことが苦しくて仕方ないが、俺が居ない方が瑠璃の怒りは収まるかもしれないとも思っていた。
俺はほの花がいればほの花を愛でる。
当たり前だ。愛してる女が隣にいればそいつだけに愛を注ぐのは当然のこと。
だが、それを目の当たりにすることで余計に火に油を注いでる感はあった。
どうなるかは分からないが、ちょうど明日から三日ほど家を空けなければならない。
心配でたまらないが、腕っ節は強いほの花だ。殺されることはないと思うし、幸いなことに正宗達も帰ってきている。
心配はないと分かっているのに心配でたまらない俺はそれを肉棒に込めて思いっきり腰を打ち付けてやる。
そうすれば俺の与える刺激にだけ悶えるほの花が甘美な声を上げてくれる。
「ああっ!やぁっ!て、てんげん!だめ、ぇっ!へ、んになっちゃ、…!」
「いいぜ…?ほら、気を、やっちまえ、よ…?、ほら…!」
「ちょ、は、はげし…ぃっ、だめ、ぇええええええっ!!」
背中を仰反らせてビクビクと痙攣しながら激しく果てるほの花を見てから、欲望を腹の上に吐き出した。