第27章 晴れ時々嵐、柱合会議にご注意を※
── 大体、お前の命の危機にやった人工呼吸如きで怒り狂うような男はお前のこと大して大事じゃねぇから捨てちまえ。
鋼鐡塚さんの言葉が甦る。
あれほど浮気してしまったかもしれないと気に病んでいたのにいとも簡単に私の心を救ってくれる宇髄さんに涙が溢れてきた。
大事にされてるって分かって幸せだと感じたから。
心配そうに私を見ている宇髄さんに涙を拭い取り、笑顔を向けると自ら彼に口付けた。
「…ん、宇髄さんに怒られるかと思ってたのに…、心配してくれて…嬉しかったの。泣いてごめんね。」
「はぁ?流石にそれは怒るわけねぇだろ。無事でよかった。生きて帰らなかったらそれこそ怒るところだったぜ。」
「そうだね…!ありがとう。」
「…だけど…何でその温泉にその男が居たんだよ。まぁ、偶然でもそいつがいて良かったけどな。」
彼の怒りを買うどころか優しくされたことが嬉しくて擦り寄るように宇髄さんに抱きつくと、再び背中に冷や汗が流れ落ちた。
やはりそこ…は怒るかな?
正宗たちは凄い怒ってたけど…。いや、でも今の状況なら怒られないかも…!
一路の望みをかけて抱きついたまま事の経緯を伝えてみると、体を離されて縫い付けるように再び布団に組み敷かれる。
「…猿かと思って抱きついた?誰かいるか確認もせずに入ったってことだな?」
「え、や…あの、そ、そう、デス…。」
あ…やっぱり駄目かもしれない。
私は彼の表情を見て悟った。
宇髄さんは呆れた様子で私を見下ろすと、徐々に近付いてきて口づけをする寸前のところで止まり、ニヤリと笑った。
「そうか。じゃあ…続きシてもいいよな?」
「う、は、はい。」
「抱いてくれって言ったのはほの花だもんな?任せろ。誰よりも愛しているお前の頼みだ。特別に全身全霊で…お前とまぐわうから存分に味わえよ。」
彼の後ろに不動明王が見えた気がしたのは間違いないと思う。再び体を弄られ始めると待っていたかのように疼く子宮は最早宇髄さん仕様に出来上がっている。
私はただ彼の全身全霊の愛を受け止めて、自分もまた愛を全身全霊で返す他ないのだ。