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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第27章 晴れ時々嵐、柱合会議にご注意を※





道端で荒々しくも優しい口づけをされると、ため息を吐いて再び歩き出す宇髄さんについて行く。

怒らせてしまって申し訳なかったと言葉数少なめに大人しくしているとチラッとこちらを向き、頭を撫でてくれた。


「…兎に角俺はお前しか無理だから。安心して此処にいて、俺に守られてればいい。自分の女守るのは当たり前だからよ?」


宇髄さんは狡い。
私だって宇髄さんを守りたいと思ってるのに、そんな格好いい顔して頭を撫でられて堕ちない女がいると思っているのだろうか。
熱い顔を隠すようにコクンと頷くと手を引き歩いて行く。

私の行く先を照らしてくれる彼は私の宝物。
大切な大切な恋人。
その彼に此処まで必要とされて、愛されて何の不満もない。
私は恵まれている。だから彼の助けになりたい。


刀鍛冶の里から帰ってきて漸く会えたのに家に帰るだけなのにこんなに緊張するとは思わなかった。今から行く家は一ヶ月前に出発した家ではない。

手放しで喜べるのはもう少し先のようだけど、それでも久しぶりに帰れる家に緊張と共に少しばかりの楽しみな気持ちもあった。


繋がれた手の温もりはいつもと同じだし、この温もりがあれば別に今から起こり得ることなんて大したことないと本気で思える。
私にとってつらい出来事は里が全滅した時と宇髄さんとの別離期間だけ。
それ以外はつらくもなんともない。


ただ手を繋いで歩いているだけなのに、恋人との久しぶりのお散歩をしているようで一人でニヤニヤしている私を少し前を歩く宇髄さんに見られたら恥ずかしい。


「…家に着いたら先に入って中の様子見てくっから玄関の前で待ってろ。いいな?」


「心配性だなぁ。そんな…上弦の鬼じゃあるまいし…。」


「ある意味、上弦の鬼より面倒くせぇんだわ。」


宇髄さんを此処までタジタジにさせる彼女はどんな人なのだろう?
私は家までの僅かな時間で考えを巡らせてみるが、頭に浮かぶのは雛鶴さん、まきをさん、須磨さん。
心優しくて可愛くて巨乳(ここ重要)の素敵な女性しか浮かばなくてボーッとしてしまったら、いつの間にか目の前に家が見えていて、繋いだ手を再び握りしめた宇髄さんを見て、私も気を引き締めた。

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