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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第27章 晴れ時々嵐、柱合会議にご注意を※



──そうだ、ほの花と炭治郎は同期だったね。

お館様の言葉に漸くどこで名前を聞いたのか思い出した。
あれは最終選別が終わって帰ってきた日のこと。
ほの花が言っていたんだ。


"竈門炭治郎くんって言う子とお友達になりました"

確かにあの日ほの花はそう言っていた。
親しそうに話しかける竈門炭治郎に久しぶりの感覚が頭を埋め尽くす。

(…俺のほの花に親しげに話しかけてんじゃねぇよ。)

最早、鬼を連れているかどうかなんてことよりもほの花と親しい友達だったと言うことの方が嫉妬で震えてくる始末だ。


しかし、そんな俺の心中を察してかお館様が再び口を開く。


「ごめんね、話が前後してしまったけど、ほの花を呼んだのは此処にいるみんなも君に会いたいだろうなと思ってね。」


確かに会いたかった。
誰よりもずっとずっと待っていたのだから。


「ほの花、此度の任務本当にお疲れ様でした。君のおかげだ。あとの3人は一緒じゃないのかい?」


「あ、えと…、荷物が多かったので先に帰るとのことで…。」


「では、また明日来てくれるかな?直接御礼を言いたい。あとほの花は暫く休養を取ってね。任務も入らないように配慮するからゆっくりするといい。天元、いいかな?」


お館様がわざわざ俺にお伺いを立ててくれるのですぐに頭を下げる。


「勿論です。元よりそのつもりでしたので、任務の調整だけお願い致します。」


一ヶ月も休みなく働いていたのだ。
帰ってきたらめちゃくちゃに甘やかして休ませてやろうと思っていた。
再びほの花を見ると歯に噛んだような笑顔を向けられて胸が高鳴る。
早くこの腕の中に抱きしめたい。


「ほの花はどこかに行ってたの?!すごいなぁ!お館様と柱の人とも親しいんだね!」


「ちょ、た、炭治郎!!」


折角目が合っていたというのに、空気の読めない発言を繰り返す竈門炭治郎にほの花が慌てた様子で近付いてその口を塞ぐ。

お館様の御前で裁判にかけられていたばかりの人間が臆することなく発言をするのはいただけない。ほの花の行動は間違っていないのだが、帰ってきたばかりで俺以外の男に先に触れたことへの怒りが沸々と湧き起こるのも仕方ないと思う。

こちらは一ヶ月も禁欲生活をしていたのだ。
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