第27章 晴れ時々嵐、柱合会議にご注意を※
柱九人が勢揃いしている。
え?何で?面食らったまま固まっていたのに産屋敷様の声でこの状況が何なのか潔く理解して途端に顔面蒼白だ。
「ふふ、ほの花。お帰り。今回は本当にご苦労だったね。」
「も、も、申し訳ありません!柱合会議とは知らず…!こちらに来るよう言われたのですが、時機を見誤りました…!!し、暫し、外で待っております…!!」
わーーーーわーーーー!私の馬鹿馬鹿馬鹿!
何でコソッと覗いてからにしなかったの!
柱合会議にノコノコと現れるなんて愚の骨頂。
畏れ多すぎる…!
あまりの失態に恥ずかしすぎて頭を下げたまま後退しようとすると、聴き覚えのある声で呼び止められた。
「あれー?ほの花じゃないか!久しぶりーー!!」
この柱合会議で、柱だけでなく産屋敷様もいる状況で呑気に私に声をかける空気の読めないその人。
声のした方向へ恐る恐る視線を向けると血だらけで縁側の前で笑顔を向けている男の子がいた。
「ん、なっ、た!!!ん、じろ…。え…?へ?!」
「うわぁー!元気だったぁー?なんかほの花益々綺麗になったね!会えて嬉しいよ!」
「あ、や、え、…。」
空気の読めない発言にたじたじになるが、先ほどまでにこやかな顔を見せていたお方の方からドス黒い空気が流れ込んできたのは気のせいではないと思う…。
もうそちらを見ることもできずに炭治郎を見つめるが、あちこち傷だらけで産屋敷様の前で跪いてる。
え…?
ひょっとしたら…私が此処に呼ばれたのって…
「あ…!わかりました!えと、炭治郎の応急処置ですね?!お任せください!」
「「ンなわけあるかぁ!!!!」」
今の声は宇髄さんと不死川さんだ。
せっかく行き着いた答えをいとも簡単に否定されると少しだけ笑った産屋敷様が再び口を開けた。
「ああ…、そうか。ほの花と炭治郎は同期だったね?そうだね。応急処置は後でほの花にお願いしようか。しのぶ、いいかな?」
「はい。勿論です。ほの花さん、蝶屋敷でお願いしても宜しいですか?あと…お帰りなさい。」
「あ…は、はい!承知しました!」
"おかえりなさい"
その言葉をかけられるとまた込み上げるものがあったけど、頭を下げることで隠した。
泣くのはやっぱり彼の腕の中がいい。