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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第27章 晴れ時々嵐、柱合会議にご注意を※





産屋敷邸に到着すると、いつものようにあまね様が出迎えてくれた。
突然の訪問だったのに、私のことを会うや否や労ってくれる彼女にこちらが頭が下がる思いだ。

でも、すぐに産屋敷様の部屋に通されるかと思いきや「少しこちらでお待ちくださいね。」と言い残すと、その場を一旦離れてしまったので首を傾げた。


まさか…体調が悪いとか?
会うような状況じゃないとか…?そんなことないよね…?!

玄関先で産屋敷様の体調が悪い時に備えて、一目散に薬箱を開けると必要な薬があるかどうか確認する。
産屋敷様に使う用の薬草は今回の救護活動では必要なかったので十分の量が残ってるし、いつもの薬の調合分はある。

そこまで確認ができると薬箱を閉じて再び肩に担ぐ。


五分程してあまね様が戻ってきたかと思うと、思ってもいないことを言われてキョトンとしてしまった。


「ほの花さん、本日は外からお回り頂いていいですか?部屋ではなくて、お庭の方にいますから。」


そんなことは初めてのことだった。
でも、今日来ることは言っていなかったし、お庭にいらっしゃるということはお元気なのだろう。
ホッと一安心したところで、あまね様に言われるがまま一旦玄関を出ると、外から回ってお庭を目指す。


広いお屋敷だ。
庭に辿り着くのも一苦労なのだが、長期任務を終えて晴れやかな気分の私は鼻歌混じりで足取りも軽い。


見覚えのあるお庭が見えてくると角を曲がってすぐがお館様がいらっしゃると言うお部屋だ。
益々顔を綻ばせて歩みを進める。


顔を見なくても、そこまで足を運べたと言うだけでも薬師として心底ホッとしている。
任務に行っている間に悪化したでは流石に申し訳がないからだ。



しかし、産屋敷様のことばかり考えていたので、角を曲がった瞬間、そこにいた人に私は目を見開いた。



(…え?…何で?)



私が来るのを分かっていたかのようにこちらに優しい視線を向けてくれる彼に勝手に顔がにやけてしまった。


「…宇髄さん…!」


小さな声でみんなには聞こえなかったと思う。
でも、きっと宇髄さんには聴こえたんだ。
同じように笑ってくれる彼を見て、涙が溢れそうになった。



…が、すぐにそこにいる面々に固まる羽目になる。


(……柱の人が……全員…いる?)


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