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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第26章 君の居ない時間※






── 正直、宇髄様が気の毒です。もう少し別に良い方がいらっしゃるのでは?と思うほどです



正宗も隆元も大進もいつも私の味方でいてくれた実の兄のような存在。
でも、私が道理に合わないことをしたりすると、本気で叱ってくれる数少ない人でもあった。

本気で私のためを思って叱ってくれることって余程信頼関係がないとできないし、有難いと思っている。


でも、その言葉はずしんと重りのように心にのしかかった。
確かに元の関係に戻った方がいいかもしれないなんて思っていたのは間違いないけど、それは元奥様達に我慢させてまで幸せを得ることに申し訳なさを感じたからだ。
自分自身が周りから見ても不相応だと思われていることに少なからず傷付いた。
もちろん釣り合っていると思っていたわけではないが、実の兄と慕っていた彼から見てもそう映っていたことが悲しかった。


それならばもっと早く教えて欲しかった。
だったらもっと早く努力するなり、彼の求婚を受けることなんてしなかった。

これではノコノコと別離期間を経て戻ってきた私が滑稽ではないか。



「とりあえず早くお休みください。ほの花様がいらっしゃらなければ、折角救護に来たのに無駄足になってしまいます。温かくしてゆっくり休んでください。急変がなければこちらで対応しますので。」


「そうですよ。ほの花様。今は優先順位を考えましょう。」


「分かったよ。おやすみなさい。何かあったら起こしてね。」


この三人は私に遠慮などしない。
遠慮しないし、本音をぶつけてくれるから信頼もしている。
でも、だからこそさっきの言葉は重かった。

本音だからこそ悲しかった。
宇髄さんのことが大好きなのに、本当はずっと私のことを身の程知らずと思っていたのかな。


彼らが敷いてくれていた布団に入ると涙が溢れてきた。
大好きな彼らさえ私と宇髄さんの仲を本音では応援してくれていないのだと思うとこの先、うまく行く気がしない。

ただでさえ、こんな非常事態に不相応なことをしてしまって、怒られてしまったと言うのに。
これが宇髄さんにバレて、彼にまで嫌われてしまったらどうしたらいいのだろうか。

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