第24章 情欲は無限大※
「おーつきさーまーー、まんまぁるきれいなぁー、おーつきさまぁー。きらきらおそらでおほしさまとーなかよーしーー。」
「何の歌だよ、そりゃ。」
「おつきさまのうた!てれるーー!ありがとー!」
いや、今俺は褒めたか?
何故か照れてお礼を言い出したほの花。
だが、腕の中でニコニコして空を見上げながら上機嫌で歌うほの花はまるで少女のようで可愛い。
何の歌なのかさっぱり分からないし、綺麗な歌声は変わらないのだが、空を見ていたかと思ったら急に俺の顔に手を添え出すほの花に驚いた。
「ん?どうした?ほの花。」
「てんげん、格好いいなぁ。だぁいすき。」
そう言うと流れるように口づけを再びしてくるのです体が熱くなってきてしまう。
しかも今度は自ら舌を差し込み、俺の舌と絡ませてきた。
ほの花を抱きあげながら屋敷に帰っている途中だと言うのにこんな口づけは拷問だ。あと10分ほどは抱けないと言うのに。
「ほの花、勃っちまうって。家でしてくれよ。」
「んー、やぁだ、するのぉー。てんげんー…。」
「だーめ。お利口だから。帰ったらいくらでもしてやる。」
「ほんと?やくそく?」
「ああ、約束だ。」
それでやっとほの花の気が済んだかと思ったら今度は隊服のボタンを外し始めた。
「おーい、何してんの。」
「てんげんのここなめる。」
「家でやれってそういうことは。」
しかし、ほの花は動じる事なくボタンを二個だけ外すとそこに勢いよく吸い付き始めた。
胸に所有印でも残すつもりなのだろうか。
強く吸い付くが、上手く痕が残らないことが不満のようで首を傾げている。
そういや、俺が縄張り意識で所有印を残す事はあれどほの花から付けられたことなどない。
これはこれで少しだけ嬉しい。
ただ如何せん場所が場所で困る。
「…んー、じょうずにつかない。てんげん、あかいやつ、つけたいのにできないよー。」
「あとで教えてやる。な?だから大人しくしてろ。俺、おまえのせいで勃起しちまったじゃねぇかよ。」
「…えー、はやくおうちかえろー!!」
「おい!俺のこと乗り物だと思ってんじゃねェよな?!」
今日のほの花はいつもとは考えられないほど自由でのびのびしていて、この俺のがタジタジだ。たまにはいいと思うが。