第24章 情欲は無限大※
宇髄さんはその後も私を数回抱いた。
最初の頃の切羽詰まった行為ではなく、最後の方は微睡みの中、お互いを感じ合うような情交で、いつもの其れだった。
意識を失っては起こされ、失っては起こされ…。
一体何度起こされて、何度抱かれたのかはもう分からない。
それでも陽が差し込み、それが顔に当たったことで意識を覚醒させると体には宇髄さんの手が巻き付いていて、まるでいつもの朝のように感じた。
しかし、部屋の中には精液の生臭い匂いが充満して、私の体は愛液と噴き出した汗でべったりしている。
寝ている布団もびちゃびちゃでとても寝られたものではないのに、二人共が意識を飛ばすまで情交をしたせいで今の今まで熟睡していた。
宇髄さんはまだ私を離す気もないようで絡まった腕は力強い。
「…おつかれさま…。」
まだ寝ぼけ眼の私は血鬼術を乗り越えた彼に労いの言葉をかけると再び眠りへと誘われた。
次に目が覚めたのはまさかの夕陽が差し込んだ頃で私は綺麗な寝巻きを身につけていて、綺麗な布団に寝かされていた。
布団の中に宇髄さんはいなかったが、すぐ隣に座っていた彼とすぐに目が合った。
「お、起きたか?喉乾いたろ?冷たい茶があるぜ。」
そう言うと湯呑みを掲げてニカッと笑う彼に頬を緩ませた。
起き上がろうとする私をすぐに支えてくれる宇髄さんを見上げると気になっていたことを聞いた。
「天元、体はもう大丈夫?」
そう。私なんかよりも遥か長い時間、催淫状態と闘っていたのだ。疲れが溜まっているに違いない。何か薬師として栄養剤でも処方しなければ…と思っていた…のに。
「へ?あー、全然?ピンピンしてらぁ!逆にすげぇスッキリしてるぜ!月のモノの間、できなかった分を取り返したって感じだな!ハハハッ!」
「………。」
心配して損した。
この人の体の頑丈さを見くびっていた。
風邪が半日で治るし、怪我しても翌日にはケロッとしている人だ。
たかが催淫状態など、普段よりちょっと情交しました程度なのだろう。
それに比べて…
自分のボロボロ加減に頭を抱える羽目になった。