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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第24章 情欲は無限大※





「──と言うわけで無一郎くんは晴れて私の弟になったのでした。めでたしめでたし。」


「いや、何が"めでたしめでたし"だ!弟作ってきてんじゃねぇ!!何しに行ったんだ、お前!」


「鬼狩りと医療処置してきた!!」


ほの花のことは好きだし、愛してるけどたまにすげぇ馬鹿なんじゃないかと思う時がある。
結局こういうところも可愛いとは思ってしまうのだが、頭いい割には感覚派なんだよなぁ。小難しいことを理屈っぽく話す女よりいいけど。


「時透に害はねぇけど、簡単に男に心を許すんじゃねぇっつーの!」


「えー?私そんな簡単に心許してないよ。無一郎くんがいい子だったからだもん。」


「うるせぇ!俺が派手に気に食わないのは秒で"無一郎くん"なんて呼んでることだわ!俺のことはまだたまにしか名前で呼ばねぇっつーのによ!」


そう、俺の本音はそこだ。
"弟になったので、名前で呼んでます"じゃ納得できねぇ!こっちは恋人だぞ?!それも求婚済みの婚約者だ。
何故時との方が簡単そうに呼んでんだ?!不満しかねぇわ!



「えー?だって、天元は私の師匠だから。みんなの前で天元なんて呼んだら体裁悪いし、公私混同してるみたいで恥ずかしいよ〜…。」


「若い女が体裁なんか気にしてんじゃねぇよ!!おっさんか、お前は!」


「ふ、二人の時はなるべく呼んでるじゃん…?それじゃ、駄目…?まだなんか照れるんだもん…!」



まだ照れるという言葉通りほの花は未だに意識してないと二人きりでも"宇髄さん"って呼びやがるし、"天元"って呼ぶのもどこか恥ずかしそうに呼ぶものだからクソ可愛い…じゃねぇ、不満しかない。


そんな俺の不満もどこ吹く風。
ほの花は弟ができたことを喜んでいて俺の気持ちなんて二の次だ。
何なら体裁を気にされて、普通に名前を呼んでもらうことすら叶わない俺が可哀想すぎるだろ。


「全く仕方ねぇな。じゃあ、俺は胡蝶のとこに用事があるから行ってくるけどまだ月のモノなんだから無理せず大人しく薬でも作ってろよ。」


「え?しのぶさんに用事があったの?いいなぁ、私も行きたかった。」
「大事な用事なんだわ。待ってろよ?」


意味が分からないと首を傾げるほの花の頭を撫でると、蝶屋敷に向かうため、準備を始めた。




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