第23章 早とちりも程々に※
「ひ、ぅっ、!や、ぁああああっ!!っ、は、ぁっ、はぁっ…。」
恋人の男根が滾っているのを見て興奮して気をやるなんてどうかしてる。
どれほど欲求不満だと言うのだ。
「…何だよ、もう気をやっちまったのか?まだ俺全然脱がされてねぇんだけど…?」
「ちょ、っと、待って!すぐ、やる、から…!」
息も絶え絶えだが、絶頂も迎えた直後は体が震えていて上手く帯を外せない。
しかし、震える指に重なった手の温かさにすぐさま彼を見上げた。
呆れたように笑う宇髄さんは私の代わりに帯を解いて頭を撫でてくれた。
「悪ぃ悪ぃ。意地悪したな?ごめん。ほら、帯は取れただろ。」
「う、ん…。ありがと…。」
帯を取り払うと夜着を肩から落とした。何度も見たことがあると言うのにその瞬間現れた均整の取れた逞ましい体は見惚れてしまうが、赤黒く腹部につきそうなほど滾った男根も目に入ってしまって思わず目を逸らした。
「ほの花ー?目逸らすなよな。傷付くぞ。」
「だ、だって…!だ、だいこん…!!」
「だからそんなにデカいわけねぇだろ!よく見ろ!!せいぜい茄子だろ!」
このやりとりに全く色気はないが、自分の中ではかなり死活問題だ。
宇髄さんのソレが大きすぎるのは分かっていたけど、実は前に鬼に強姦されそうになった時に擦り付けられたソレによって確信に変わった。
(…この人、絶対に規格外…!!)
いつもは沼に嵌るように情交をしてしまうためそんなこと考えない内にコレが秘所に捩じ込まれているが、今日みたいな日にまじまじと見てしまうと、ちょっと腰が引ける。
「…な、茄子でも十分大きいと思うんだけど…。だって、他の人はそんな大きくなかったよ!!(鬼だけど)」
「…は?誰のこと言ってんの?」
「え…、あ…、えと、そ、それは…。」
しまった、墓穴を掘ったと思っても後の祭りだ。
恐ろしい顔をした宇髄さんに私に冷や汗が伝う。
「…そういや、お前今日他の隊士に口説かれたんだろ?まさか見たのか?ソイツのを。」
「え?く、くどかれた?…え?し、知らないし、見てない!!」
思わず後退りしてしまった私を逃すまいとジリジリと近づいて腕を掴まれるとグイっと引き寄せられて、首筋にチクリと痛みが走った。