【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第19章 家庭教師【3月】
side.名前
やっぱり立海以外の学校も考えておかないといけないな。
私としては楽な道を歩みたいのだが、雅治くんはどうしても私を立海に入れたいご様子。
何やらうんうんと考え込んでいるようだったけど、
結局、その日のお勉強はそれでお終いとなった。
翌日。
学校から帰って来た雅治くんは、ビックリするほど本を抱えていた。
「どうしたの?この本」
「ああ、名前に、と思って参考書もらってきた」
「ええ!?」
「今日から俺が家庭教師ぜよ」
そう言って笑う雅治くんこと、家庭教師様はどこかやる気満々である。
確かに雅治くんが勉強をみてくれるなら、少しはできるかもしれない。
期待した私は、さっそく雅治くんと勉強に取りかかる。
「まず得意の数学からやるぜよ」
雅治くんがそう言うので、とりあえず参考書の問題をひたすら解いた。
数学は、小さい頃から得意だった助けもあり、少しのヒントを貰うだけでスラスラと解くことができる。