【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第43章 戦いの連続【7月】
side.仁王雅治
俺の数歩先を歩き回る名前の危ない足取りに、時折ヒヤッとする。
しかし、敢えてそれは注意はしない。
気は休まらないが、俺はそれで良いと思っているのだ。
色づく緑を見つけては嬉しそうに笑う名前を見て、しんどい心と身体は「まだ頑張れんだろ?」と俺に問いかける。
そうだ。
あの笑顔を守るためなら、
これくらい平気だ。
痛い思いをしたら、
俺がおぶってやればいい。
悲しい思いをしたら、
抱きしめてやればいい。
あの笑顔を守るために、
俺がいると思いたい。
(あれっ?名前?しゃがみこんで何しとんのじゃ?)
(………痛い)
(まさかコケたんか?)
(……そのまさか、です)
(………はぁ、ほら乗り?)
(、!!雅治くん大好き)
(、!!ほんにまだまだイケる気してきたわ…)