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【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】

第6章 俺の全てが君のために【1月】


side.仁王雅治



彼女におかしなお願いをされた俺は“男ギリ”を助けるすべく、名前の情報に「うんうん」と耳を傾けていた。


面倒なことは嫌いだ。

ましてや男女の関係に首を突っ込むなど言語道断。


だが、俺以外の男が名前に近づくのは何となく嫌だ。

俺の居場所を獲られたくない。そんな情緒で引き受けてしまったのだ。



しかし、彼女の言い分を聞いてく内に、名前の気持ちが今一腑に落ちない。


名前は

「傷つけないように」だの

「これからも良い関係でいられるように」だの

「でも連絡はしてこないようにして欲しい」だの

一々注文が多い。


好意を持っている相手を切るのに傷つけないようになんて無理な話だ。

何故、嫌な男にそこまで拘るのか、俺としては不思議でしょうがない。


 
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