【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第40章 戦う女達【6月】
side.名前
「おかしいよ!あんたら全員!」
「はぁ!?どこがおかしいのよ!?」
「雅治くんのどこを良いって言ってんの!?顔?性格?セックス?そんなの本当の好きじゃない!上辺だけ見てキャーキャー騒いでいるようにしか思えないよ!」
「顔とセックスが良くて何が悪いの!?」
「出会いとか、そういうのに運命感じないの?」
一瞬静まる化学室内。
そして一気に笑いが湧いた。
「…あははっ!あんた何言ってんの?」
「さっきから愛だの運命だの、めちゃくちゃキモいんだけど」
「マジでウケる!」
「笑いたければ笑えばいい。あんた達みたいな女にどう思われても構わない。でも私は信じてる」
悔しくて涙が出てきた。
でも運命的な出会いをした私には分かる。
あの日。
雅治くんに出会った私は、この出会いに意味があると思った。
私は雅治くんをこの手で、この体で守りたいと思ったんだ。
雅治くんのためなら…
彼の大事なテニス部のためなら…
この体がボロボロになっても、戦ってやるんだ。