【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第40章 戦う女達【6月】
side.名前
主犯と思われる女の子の頬を思い切り引っ叩いた。
こんなの雅治くんの痛みに比べたら…。
「何すんのよっ!?」
「あんたたち気持ち悪い」
「はあ!?」
「女として最低だよ。全員が雅治くんのセフレとか、そんなのおかしいと思わないの?」
「はっ!セフレの何がおかしいのよ?」
「愛されてもないし、愛してもないでしょ?複数の人で寄って集ってそういうことして、それをおかしいと思わないの!?」
本当にあり得ない。
好きな人が他の女の子に触れて平気な人なんているの?
「マジで?愛とかキモッ!」
「そもそも雅治とヤッてるのの何がおかしいのよ?」
「意味分かんないの?だから気持ち悪いって言ってんの!それに雅治くんは本気でテニスがしたいって言ったのに、あなたたちには伝わらなかったの!?雅治くんはね、テニスに夢中なの!」
「はぁ!?今更じゃない!!」
何かに一生懸命に打ち込むこと。
真っすぐに誰かを好きでいること。
それが、どんなに難しいことなのか、この子たちはまだ知らない。