【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第37章 赤く腫れた頬の原因【6月】
side.幸村精市
真田が名前を追いかけるのを確認してから、俺も立ち上がる。
「さてと、真田一人じゃ不安だし、俺も名前を追おうかな」
「何だかんだで、みんな名前に甘いよな」
「ふっ。そういう丸井もではないのか?」
「確かに。ブン太この前、名前にチョコあげてたもんな」
「バカ!ジャッカル!余計なこと言うな!」
「ふむ。名前が虫歯になったら、それは丸井の確率が高いな」
「べ、別に名前がしっかり歯磨きすりゃいいじゃねえかよぃ!!」
「こわっ!…幸村部長!俺も行きたいッス!」
「ふふっ。いいよ」
また賑やかになる屋上を尻目に、忠犬アカ公を連れた俺は、真田たちを追いかけることにした。