【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第34章 立海テニス部の方々【5月】
side.名前
そ何やかんやで皆で食卓を囲み、ご飯を食べ始める。
賑やかな食事は久しぶりだな。
ニコニコしながら食べていると、バチンと丸井ブン太くんと目が合った。
すると「つーかよ、今更だけどシクヨロな?」と徐に口を開くのでキョトンとしてしまった。
「ほんに今更じゃな」
「お前こそ、いつまでも隠せると思ってたのかよー」
「ブンちゃんには知られとうなかった」
「はあ!?」
口喧嘩をする雅治くんとブン太くんを眺めていると「俺もよろしくっす!」と赤也くんも挨拶をしてくれた。
お友達がまた増えた。
「うん!よろしく!ジャッカルくんもよろしくね!」と私も笑顔で返すと、ジャッカルくんも笑ってくれて、何だか胸がホカホカする。
「本当に名前は不思議な子だよね」
「ああ」
「純粋なんでしょうね」
「 他の子と何かが違うんだよね」
「何だろうな。何も求められていないように感じる」
「ええ。確かに。下心などが見えませんね」
「うーん。警戒心がないから逆に心配だけどね」
精市くんと蓮二くんと比呂士くんがそんな会話をしていたなんて知らない私は、赤也くんとジャッカルくんにお近づきの印として頂いたケーキに目を輝かせていた。