【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第33章 常套手段は勘弁して下さい【5月】
side.幸村精市
「じゃあ、仁王の家に行ってみれば?」
「えっ?何で?」
「あの2人、一緒に住んでるみたいだよ」
「ええっ!?マジっすか!?」
やはり驚いた。
ウケる。
今にも吹き出しそうなのを堪えながら、丸井と赤也の話し合いを傍観する。
「でも急に行ったら迷惑なんじゃ…」
「菓子でも持ってきゃなんとかなんだろ!」
「そうっすね!じゃあケーキ買って行きましょう!」
「おう!ジャッカルもな!」
「俺もかよっ!」
「んだよ!ノリわりーな!」
「だってジャッカル先輩も気になりますよね!?」
「うーん…確かにな」
「よしっ!じゃあ行こうぜぃ!」
「ふふっ、気をつけてね(仁王に殺されないように)」
「おう!」
こうして未だ名前に面識のない好奇心旺盛な3人(丸井と赤也と(巻き込まれた)ジャッカル)は、早々に着替えて仁王の家に向かった。
「いいのか?精市」
「いいんじゃない?面白そうだから、俺も少し時間が経った頃に行ってみようかな」
「確信犯ですね」
「部活に支障を来さない程度にしてもらわないといけないからね」
本当に名前が来てからというもの楽しいことだらけだな、と俺は身支度をする手を急いだ。