【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第32章 特攻隊長は誰だ!?【5月】
side.柳蓮二
「てめぇ!もっぺん言ってみろっ!」
そう怒号を上げた名前は、暴言を吐かれた仁王を突き飛ばす。
そのままの勢いで平部員の胸倉を掴んで殴り飛ばしたのだ。
突き飛ばされた仁王も、周りにいた丸井たちも、みんな唖然とした様子でそれを見ていた。
殴られた平部員もやり返すどころか呆然としている。
「いい加減にしなよっ!!スポーツマンシップは正々堂々なんだよ!!それができないなら皆今すぐテニスコートから出てって!!」
………
「ぶはははははっ…!くくっ…!」
「…精市。笑っている場合ではない」
全く、とんでもない特攻隊長がいたもんだ。
笑い転げている精市を尻目に、呆れ返った俺が仲裁に入る。
するとラフプレイを働いた平部員は、罰が悪そうにコートを出て行ったのであった。