【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第32章 特攻隊長は誰だ!?【5月】
side.柳蓮二
「何を揉めているのですか!?」
騒ぎを近くで見ていた柳生と仁王が止めに入った。
そのため、精市は立ち止まる。
柳生と仁王が介入したことで、一旦、落ち着きを見せた後ろのコート。
とりあえずは収まったか。
だが、これは早めに手を打たなければならないな。
一先ず安心した俺たちは再度1年の練習に集中する。
しかし、暫くしてまた後ろのコートが騒ぎ始めた。
今度は何だ?
またそちらを注視すると、今度は仁王が平部員の胸倉を掴んで詰め寄っていたのだ。
俺はそれだけでもヒヤッとするのだが、更に驚くことになる。
どこから出て来たのか仁王に駆け寄る名前の姿が視界に映ったからだ。
何故、名前が!?
予想だにしていない出来事。
俺は驚きのあまり、その場で呆然と立ち尽くしてしまう。