【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第32章 特攻隊長は誰だ!?【5月】
side.柳蓮二
いつも通り1年生の練習を俺と精市と弦一郎の3人で見ていた時の出来事だった___。
後ろのコートが何やら騒がしい。
確かあそこはジャッカル・丸井ペアと平部員がダブルスの試合をしているはず。
俺と隣にいた精市は、何事だ?と目配せをして後ろを振り向いた。
「てめー!いいかげんにしろよぃ!」
「何だよ!?わざとぶつけたって証拠なんかねーだろ!?」
「何だと!?今のどう考えてもわざとだろぃ!?」
また、あいつらか…。
最近ひどいプレイをする平部員がいることは知っていた。
ケガ人が出ていることは出ているが、これといった証拠がない。
そのため俺たちが何も言えないでいると、とうとうトラブルが起きてしまったようだ。
コートではラフプレイに怒ったであろう丸井が、平部員に掴みかかろうとしていた。
「これは、ちょっとやばそうだね」
隣にいた精市がコート方へ走り出そうとする。