【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第28章 ゲリラ放送【4月】
side.丸井ブン太
「柳くん!!校内放送がっ!!」
「ああ。俺も聞いた」
「幸村の奴、何考えとんのじゃ!!」
「落ち着け、仁王」
「そうですね…って、これが落ち着いていられますか!?」
「…柳生も落ち着け」
柳生はえらくご乱心の様子だ。
しかし、流石は柳!っといったところだろうか。
開眼しながらも軽く錯乱状態の柳生に冷静に対応している。
その様子をぽかんと見ていると「蓮二っ!!」と再び誰かが入って来た。
真田だ。
何故だか、こいつもまた動揺してる。
一体、俺の部活仲間はどうしたというんだ。
「弦一郎」
「真田!!この放送は一体どういうことじゃ!?」
「う、うむ、実は…」
「どど、どういうことなのかね!?真田くん!?」
「柳生!俺が聞いとんじゃ!お前は少し黙りんしゃい!」
「な、なな、なんですと!?真田くんつまり一体どういう!」
「弦一郎、すまない。事情は中庭で聞こう」
「あ、ああ(柳生は一体どうしたというのだ!?)」
「そうじゃな、とにかく急ぐぜよ!」
「まま、待ちたまえ!!何なんですか!え!一体何だと言うのかね!?」
こうして3-Bから嵐は去ったが、未だ放心状態のクラスメイト達。
柳生が去り際に言い残した「一体何だと言うのかね!?」という一言…
それはこっちのセリフだっ!!
とクラスのみんなが思ったに違いない。
(ブン太ー!飯行こうぜー)
(…ジャッカル)
(ん?何かあったのか?ってか、このクラスのヤツらの雰囲気は何だ!?)
(うん、ちょっと見ちゃいけないもの見てな…)
(はっ?)