【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第28章 ゲリラ放送【4月】
side.名前
一方その頃___。
『迷子のお知らせを致します。3年C組、苗字名前さん。真田弦一郎くんが探しております。速やかに中庭へ向かって下さい。繰り返します―』
現在地は職員室。
最早、私を含め、その場にいた先生たちも軽く放心状態だった。
4限目は授業のない先生に学校案内をして貰った。
さすがはマンモス学校。
あまりの広さに驚く私は、観光気分で校内を見学していた。
そして、学校案内終了後。
お昼休みまで少し時間があったため、そのまま職員室で待機を命じられた。
授業終了のチャイムと共に、もう一度先生にお礼を告げてから職員室を出ようとした
その時…
~ピンポンパンポン♪~
と突如校内に流れ出した迷子のお知らせ。
先生たちもスピーカーを見つめてぽかんとしている。
………
精市くん。
私、何かしましたか?
私は、今すぐ精市くんの胸倉を掴んで問い質したい衝動に駆られた。
急いで職員室を後にし中庭へ向かう間も、永遠と続く意味の分からないマイクパフォーマンス。
私は顔から火が出そうになる程恥ずかしかった。
本当に勘弁して欲しい…