【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第26章 注射は誰でも嫌だよね【4月】
side.名前
「ただいまー」
「おかえり、雅治くん!ご飯できてるよー!」
「おー。あんがとさん。名前、今日の採血平気じゃったか?」
「うん!クリアできたよ!」
「そういや、今日C組から変な奇声が聞こえてきちょったけど、何かあったんか?」
「ああ、うん。ちょっとね…」
「(何じゃ?何か怪しいのう…)もしかして名前が原因?」
「………うん(何故ばれる)」
「はっ!?マジで!?」
「うん、採血の時、精市くんに助けて貰ったら悲鳴が…」
「、!!」
帰宅後。
雅治くんに今日あった出来事を報告する。
やはりだめだったか…。
精市くんの名前出した途端、目を見開らく雅治くん。
あれ?
デジャヴ?
何もそこまで驚かなくても…
怪訝そうに見ていれば「名前ちゃん…」と何やらがっかりした様子の雅治くん。
「どうしたの?」と声をかけると、雅治くんは盛大な溜息を吐きながら今日あったことを話し始めた。