【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第25章 友達できるかな?【4月】
side.名前
幸村精市くんを見ると、何故か俯いて肩を震わせている。
何故だろう?
もしや返答に困っているのだろうか?
怒っているのだろうか?
狼狽する私。
しかし、その瞬間「ぶはっ!」と幸村精市くんが盛大に噴出したのだ。
「あー、笑い堪えるのしんどかったー」と涙目になりながら私を見る。
「高3なのに、小学生みたいで笑っちゃったよ」
「えっ?(私、小学生レベル)」
「君、面白いね。いいよ。お友達第一号になってあげるよ」
「、!!ありがとう!!」
「俺のことは名前で呼んでいいからね?」
「えっ!じゃあ私も名前で呼んで欲しい!」
「じゃあ、改めて宜しくね。名前」
「こちらこそ、宜しくね。精市くん」
女の子ではないけれど、お友達第一号さんが出来た私は、有頂天に達している。
それから朝のHRが始めるまで精市くんと仲良くお喋りをしていたのであった。