【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第20章 お受験戦争【3月】
side.名前
そんな私が懸命に問題に向き合っている頃___。
立海テニス部では最早部活どころではなかったらしい。
「仁王っ!!おーいっ!!聞いてっかー!?」
「…そうだっ!いざとなれば結婚っ!…いやっ!でも…」
雅治くんは、丸井ブン太くんの言葉など耳に入らないほど、私の将来を案じていたらしい。
落ちる前提で…
そして普段落ち着きのある比呂士くんは
「大丈夫…大丈夫…」
そう呟きながら、熊のようにうろうろとしており、
「柳生…何かあったのか?」とジャッカル桑原くんに心配されていたご様子。
さらに、立海のブレーンと言われるほどの蓮二くんに至っては、腕を組みながらベンチ座りこみ、貧乏ゆすりしていたそうだ。
「蓮二!今は部活中なのだぞ!」
と真田弦一郎くんが咎めても
「ふっ」と冷笑し、咎めた張本人は「どうしんだ蓮二ー!?」と取り乱す姿が目撃されたという。
その部員の指導にあたっていた幸村精市くんは、そんな部員たちの姿を遠巻きに見て
「ふふっ。何か面白いことがあったな」
とニヤニヤしながら呟いていたのを平部員が見たとか見ていなかったとか。