【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第20章 お受験戦争【3月】
side.名前
「名前さん、お守りと受験票は持ちましたか?」
「うん。持ったよ」
「ハンカチとティッシュは?」
「うん」
「シャーペンは?消しゴムは?」
「うん。全部持ってるから大丈夫だよ、比呂士くん」
「柳生。少し落ち着いてはどうだ?」
「はっ!私としたことが!つい…」
試験当日。
何故か朝から我が家までやって来ては、厳しい持ち物検査をする比呂士くんと、それを宥める蓮二くん。
お二方も学校の試験教室まで送ってくれることになった。(雅治くんは当然います)
別にどこか遠くへ行くわけでもないし、雅治くんだけでも平気なのに。
私はそう思うのだが、勉強のほとんどを教えてくれたのは、何を隠そうこの2人だ。
先生として心配になるのも当然のことなのかもしれない。
そんなこんなで、3人の熱い視線に見送られながら、試験会場へ向かう私。
先生の指示に従いながら、普通にテストを受けていた。