【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第20章 お受験戦争【3月】
side.名前
「柳生は全教科得意なんじゃよ。一応英語の家庭教師として連れて来たけどな。もう1週間前だし、全教科対処できた方がええじゃろ?」
…というわけで、
英語の家庭教師としておいで下さったのだ。
どの参考書を使用しようか。
並んでいる英語の本を品定めする柳生比呂士くん。
そんな彼を尻目に、私はといえばそんな柳生比呂士くんの情報を頭の片隅から引っ張り出していた。
私の記憶が正しければ、確か彼は“覚えの悪い人”が苦手だったはず!
普段、物腰の柔らかい柳生比呂士くんは、確か厳しい一面を持っていて、風紀委員をやっていたくらいだ。
もし間違えでもしようものなら、怒られたりするんだろうか?
ちょっと不安である。
こんな私に英語を教えるなんて大丈夫なんだろうか?
私は疑問に思うのだが、そんな私の不安などお構いなしに、柳生くんは参考書を見つけてしまうのだった。
その後。
思った通り厳しい比呂士くんによって、ゆとり教育ならぬ、詰め込みというか、最早スパルタ教育?(素敵なレディー教育)を強いられている私。
その姿を見て泣く雅治くん。
怒る柳生くん。
更に泣く雅治くん。
不安は的中だったようである(←自分の頭が悪いせい)。