【テニスの王子様】Nobody else【仁王雅治】
第19章 家庭教師【3月】
side.名前
挨拶もそこそこに勉強を始める私と蓮二くん。
どうやら国語が壊滅的な私を見兼ねて、雅治くんが家庭教師を頼んでくれたようだ。
有難い。
グッジョブ!
雅治くん!
初めこそ邪な気持ちが邪魔をして、いまいち勉強に集中できないでいた。
けれど、この環境にも次第に慣れてくる。
そのせいか、蓮二くんの教え方は非常に分かりやすくて、私はどんどん吸収することができた。
「名前、ここはどうしてこの答えになった?」
「え、と、前文のこの部分を参考にしてみたんだけど…」
「ふむ。いいだろう。だいぶ解けるようになったな。えらいぞ。少し休憩をしてから次の問題に移るか?」
「、!!うん!」
褒めてもらえたことに気をよくする私は、かなり単純なんだと思う。
元気よく返事をして、お茶を入れるために台所へ向かった。
やっぱり蓮二くんは優しい。
キッチンでは、雅治くんが夕食の支度をしていた。
「お?休憩か?」
「うん!」
頭を撫でられて、さらに気分が良くなる。
しかし、そんな私にハプニングが!
なんお茶の葉をきらしていることに気がついた。