第6章 僕の名前を
アルナ「んじゃアレン、始めるよ」
アレン「いつでもいいですよ」
アルナ「……っ‼︎」
力を込める………でも、それだけじゃ力は使えない。
ここは鏡の中ではないから、一度身体の周りに……気みたいのを纏わせないといけない。
これには少し時間がかかる……
指の先まで気が行き渡るのを感じた。
アルナ「よし...発動......」
アルナ「”鏡花水月”(きょうかすいげつ)」
こうすることで...力をようやく使うことができる。
なんの技を使おうかな.........
あまりアレンを傷付けたくないし.........
......よし、決めた。
アレンに向き直り、問う。
アルナ「覚悟はいいね?」
アレン「はい」
アルナ「なら、ちょっと失礼...あ〜、座ってもらっていい?」
アレン「いいですよ」
ストンと、その場に座り込むアレン
......うん、これなら大丈夫そう...
僕はアレンの後ろに回り込み、抱きつくように腕を首に回した。
アレン「!!」
そして僕はアレンの耳元に口を寄せ......唱える。
アルナ「”汝に与えるべき罰を...今我が与えんとする”」
唱え終わり、アレンから素早く離れる。
すると、アレンの耳に変な紋様が浮かび上がってきた......