第5章 教団の非日常
リナリー「アレンくん!大丈夫...?」
アレン「大丈夫ですよ、リナリー。少し頭を打っただけですから」
アレンに駆け寄ったリナリーとの会話を聞きながらに、僕は気付かれないよう目だけを動かし、
反射する物を探していた。
神田はまだ刀を下ろさない。
そこに、ラビが駆けてきた。
ラビ「ユウ!大丈夫か?」
神田「何がだ」
ラビ「その様子なら大丈夫だな」
ひと通り会話を終えると、ラビは僕を見た。
ラビ「......今は大人しいんか。何でさ?」
アルナ「......」
ラビ「無視かぁ〜!さっきまであんなにやんちゃしてたんに、それは無いさ〜!」
神田「いい加減お前が黙れバカ兎」
ラビ「ユウまで〜!」
ラビの言葉を無視し、神田は更に刀を僕に近づけた。
とっさに僕は後ろに下がるが、神田もその分近づく。
ドンッ...
壁についてしまった。
もう、後ろには下がれない...!
神田「もう降参か?口ほどにもねぇ」
アルナ「...ッ!!」ギリッ...!!
(くそッ...!!さっきから反射する物探してんのに、それらしいものすら見つかんねぇッ...!!)
(見つかれば、教団から逃げられるのにッ...!!)