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【Dグレ】神の使徒

第12章 過去を語る


……会いたい







家族に、会いたい。















もう、この空間にどのくらい閉じ込められたかも分からない。





会いたい





そう強く願っている片隅、お腹のすきが強く体に主張してくる。







……こんな時でも、お腹空くんだ…









力も出なく、少女は倒れ込んでいた。










ふと、目を閉じる。



























瞼に映る景色は、あの楽しかった日々。





今でも鮮明に覚えてる。






手を伸ばせば、戻れそうな錯覚に陥る。












今、此処に居ること自体が、夢であるかのように思えてならない。





















庭の草原に、私がこうやって寝転がっていて…






丁度気持ちいい穏やかな風が吹いてた





暖かな陽射しが、余計に眠気を誘って






いきなり影が出来て、何事かと目を開ける。






"アルナ、おはよう!!"






そこには、いつも君が起こしに来てくれてたね、












アルナ「ね、アルト…」





?「え、アルナ呼んだ?」









……え、今の声っ…!?



顔を上げて、目を見開いた。




だって…だって、この声は……っ









アルト「アルナおはようっ」




目の前に、笑うアルトが居た






周りを見渡すと、既に暗闇ではなくなってた。




ここは……








アルナ「…ここは、家の庭…!?」


アルト「そうだよ?忘れてた??」



いきなり何を言ってるのって、笑うアルト。







だって、屋敷はさっき燃えた。

確かに私は見たんだ。








じゃあここはどこ…?



アルト「あ!ほら、早く家帰ろう?母さん達待ってるよ!!!」




手を差し出すアルトを見て、少しだけ恐怖心を抱く











確かに、アルトなのに…




アルト兄さんの筈なのに………















違う。

この人は、誰だ…?
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