第11章 僕の過去
___アルナくん、君の過去を調べさせてもらったよ___
コムイは、今......確かにそう言った。
アルナ「...え?は、ぁ...?」
頭が真っ白になり、力んでいた腕も力が抜けてしまった......
それに気付いたのか、ラビも手を離してくれた。
......は...?......僕の過去...?.........
つまりは.......あの、日の..ッ...!!
ラビ「そんなすぐに分かるもんなんか?」
コムイ「まぁ、教団の力なら1日もかからないと思うけど.........アルナくんの場合、事が大きくて調べやすかったんだよ」
ラビ「事が大きいって......どーゆうことさ?」
コムイがじっと僕を見ていた......
こわい...!......怖い怖い怖い怖い怖いッ...!!
......コ ム イ の 顔 を 見 る の が こ わ い... ッ !!
ガタガタガタガタ...
身体が震え出す......!!
知られた......!!僕の過去.........!!
どこまで......?...一体、どこまで知られた......!?
汗までもが、じわりと溢れてきた......
ラビ「大丈夫か?顔色が悪いさよ...?」
アルナ「だ、だいじょうぶ......!」
こわい......
自分の事を知られるのが、一番怖い...ッ......!!
コムイ「大丈夫だよアルナくん、顔を上げてごらん?」
アルナ「...ッ..!!」
上げられないでいる自分。
コムイ「......そんなに僕が怖いかい?」
悲しさそうにつぶやいたコムイ
バッ...!!
そんなことはない、と否定をしたくて顔を上げてしまった!
......するとそこには、優しい笑みを浮かべたコムイがいた。
コムイ「そうそう、大丈夫!この教団は君のことを大切に想ってくれてる人がいるからね」ニコッ
コムイの笑顔に、安堵する僕......
コムイ「ここには、君のことを嫌ったりする人は居ないよ?だから、アルナくんの過去......皆にも話していいかい?」
ここまで言われたら、答えはもう決まっている。
アルナ「...うん」
力強く頷いた___