第11章 僕の過去
拳を高く上げ、振り降ろそうとした
________瞬間、
バンッ......
「ッ...!?何やってるんさアルナッ!!」
扉が開き、ある人物が入ってくる
ガッ...!!
そして、安易に腕を捕まれ、止められる......
顔を上げれば、そこにはラビがいた。
アルナ「......ラビ、放せよ...!!」
ラビ「......俺が来なかったら、何するつもりだったんだよ...答えしだいでは放してやるさ......」
今僕の手は、振り上げた状態のまま、ラビに掴まれている
ラビ相手に嘘をついてもすぐにバレるだろう......
アルナ「.........そのまま振り下ろすつもりだった...もういいだろ!?早く放せっ...!!」
正直に、ラビから目を背けるように俯きながら答える。
ラビ「ダメさ」
アルナ「ッ...!!なんでだよッ...」
ラビの顔を振り向きざまに思い切り睨み付ける......!!
ラビ「なんでじゃねぇさッ!!こんな状態の仲間ほっとけねぇだろ!!」
アルナ「ほっとけよッ!!!!...僕は、いいんだ......!!」
ラビ「何がいいんだよ!!」
アルナ「これは、罰なんだ...!!あの日の誓いを、僕が守れなかったから...ッ...!!」
ラビ「罰...?誓い?....何のことさ?」
アルナ「僕はッ...忘れちゃいけなかったンだ...!!母さんたちの死が僕のせいだってコトッ...!!......それなのにッ!!」
ラビ「アルナ...」
アルナ「放せぇぇぇッ!!」
ラビ「うおぁっ!?ちょ、暴れるな!!」
ドタドタと、暴れる
ラビから、いち早く手を離して欲しかった。
アルナ「放せぇぇえ!!...放せぇぇぇええェェエッ...!!」
ラビ「アルナ、お前...」
ラビも気付いたのだろう......
僕の頬には、涙が流れていた
アルナ「放っせぇぇぇえええぇぇぇええ...ッ...!!」
それでも僕は叫び続けた。
「やぁやぁ、ご乱心かい?」
開いた扉の前にコムイが立っていた。
しかし、次のひとことで僕の思考が停止することになった。
コムイ「アルナくん、君のことを調べさせてもらったよ」