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夜空に輝く星一つ。【鬼滅の刃 短編 中編 】

第3章 懐 想 [煉獄杏寿郎]バレンタイン



『俺の全ては君に見せているが…?』

「違う…気持ちいい顔…見たいの…いつも私が良くしてもらって、ばっかりだし…」

『はなの中では…その様になっているぞ?』

違うの……今日は…私が良くしてあげたいの…
何て言ったら良いのかな…

「杏寿郎さんの…ソレ…を触り…たい…」

何て言っていいか分からず悩んでいたら、とんでもないことを口走った…と後悔した

『はな!!それはダメだ!そんなことさせられん!』

慌てながらも、寝室のベッドにそっと降ろしてくれて
私の頬にキスしてくれる
これは…始まりの合図
杏寿郎さんは、私を抱きたいとき、唇からじゃなくて頬からキスを始める

でもそれがくすぐったくて気持ちいい

「…杏寿郎…さん…誤魔化さないで…今日は私が……」

私が杏寿郎さんを良くしたいのに……
これじゃ…またいつもと同じ…

『はな…君が気持ち良ければ、俺も嬉しい…』

杏寿郎さんのキスが顎の下にまで移ってきた
ゾワゾワとした快楽が生まれてきて思わず声が洩れてしまう

「ふっ…んっ…もぉ、ずる…い」

このままいけば、杏寿郎さんのペースに飲まれてしまう

意を決して両手で杏寿郎さんの胸を押してみた

不意を突かれた彼はバランスを崩しベッドに倒れこんだ

今しかない!と急いで杏寿郎さんの上に跨がった

『はな!!』

「今日は私の言うこと聞いてもらうって決めてたの!」

こんなに焦った彼を見るのは初めて
ちょっと…可愛く思えてしまう

『わかった…!少し落ち着くんだ!』

「落ち着いてます…」

私はいつも杏寿郎さんがしてくれるように、頬にキスをした
頬から首筋へ…首筋から胸元へ

ワイシャツのボタンを一つ一つ外すと綺麗な胸板
いつも下から見上げるけれど、今日は見下ろすように眺める
鎖骨の間から指を滑らせると

『う゛っ……』

艶っぽい声を出してくれる

指がベルトに行き着くと

『はな、待て、風呂に入っていない』

「入るつもりだったの?すぐ寝室きちゃったのに…」

『それは…』

杏寿郎さんは私がこれからすることを分かってる

でも放してあげない

「…放さない…から…」

ベルトに手を掛けると、杏寿郎さんは手の甲を額に当てて観念したように大人しくなった




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