• テキストサイズ

夜空に輝く星一つ。【鬼滅の刃 短編 中編 】

第8章 evergreen[不死川実弥]



 一瞬、音が消えたように思えた。それは実弥さんも同じだったようで、目を見開いてじっと私を見つめた。

「これからは、守られる人になって欲しい。もう守るのは十分です。たくさん守ってきたんです。だからもう…」

 言葉を紡ぎたいのに、思うように声が出なかった。出るのは涙ばかりで、実弥さんの表情すら滲んでしまって窺えない。

「俺が…守られる…?」

「こんな細腕でって思ってるでしょう? 私は実弥さんみたいに鬼を倒したりはできない。でも、実弥さんの気持ちは担える。寂しいとか、つらいとか、苦しいとか。一人で抱えるには重いものを担うことができます。それは守ることになりませんか?」

/ 204ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp