第7章 promise[煉獄杏寿郎]
情けなく溢れていた涙を拭い飛び起きた。全身に血が滾る。
ベットからリビングへ行き電気をつけた。
そっと手のひらを開くと、鮮やかな赤と橙色の巾着が乗っていた。
これは俺とはなを繋ぐものと言っていた。お守りの中身は見てはいけはいと良く言うが、これもまたそうなのだろうか。
はなが消えゆく俺に必死に握らせた巾着を、二人を引き寄せてくれるようにと祈りを込めて、ボディバッグにしっかりと結びつけた。
時刻は午前1時を過ぎた。全くと言って良いほど眠気がこない。だが、今日は宇髄たちと約束がある。無理矢理目を閉じて、はなに想いを馳せた。
あれからはなはどうしたのだろうか。二度目の別れに耐えているのだろうか。
だが一人ではないと力強い言い切った言葉を信じてやりたい。
大丈夫だ、はななら。そう自分に何度も言い聞かせているうちに、眠りについていた。