第4章 遭遇
「はぁ〜、、、テメェ、二度と酒なんか飲むんじゃねェぞ」
「何ようー」
花を飛ばしていたさくらがキッと爆豪を睨む。
そしてズイッと爆豪の胸に指を当てて迫った。
「ちょ、、、テメ」
「私、知ってるんですからぁ」
「ハァ?何をっ」
思わずその据わった目の迫力に後ずさる。
「私に隠してることありますよねぇ?」
「そんなモンあるわけが、、、」
「うそ!とろろきさん言ってましたもん」
ジロリと見たことのない表情でさくらが凄む。
轟が、、、?
まさか、それって、、、
思い当たる節がないわけでも無い爆豪はまた一歩後ずさった。
ドンと壁に背中が当たった。
「心配するなってなんですか?私のことなんれすよね?一体何を調べてるんですかぁ!?」
「仕事の話だ!テメェには関係ねぇよ!」
「ん〜?」
さくらが距離を詰める。
身体の柔らかい部分が爆豪の胸に当たって心臓が跳ねる。
ふと見ると押された胸の谷間が目に入って、爆豪はパッと目を逸らした。
「ッ、ちょ、コラ!テメェ、いい加減にしろ!」
「、、、ッ」
我慢の限界を迎えて、さくらの肩を掴んだ爆豪の目にさくらの顔が映る。
顔を真っ赤にして目に涙を溜めている顔が目に入って、息を呑んだ。
「オイ、何でっ、、、」
「ぐすっ、、、また私は除け者ですか、、、?」
「は?何を」
「私だってバカじゃないれす。自分のことだって分かります。勝己くんに何かあったんだって、元気ないなって、なんか私のこと避けてるなって、、、そんなの見ればすぐに分かるんですから、、、っ」
ポロポロと泣きながら胸をバシバシと叩かれる。
「私は大丈夫なんれすから、、、っ、少しは無理させてくれたっていいじゃない、、、っ」
こんなの全く痛くないはずなのに、どうしてだか胸が痛んだ。