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【ヒロアカ】マイスーパーヒーロー

第2章 新しい生活


「あ!!」

「えっ!?」

リカバリーガールの大きな声に反応してテレビ画面に戻る。
建物がすごい音を発しながら崩れ落ちようとしていた。


「あぁ!」


何とか建物から逃げ出した人達がまだ建物のすぐ下にいた。
炎を纏った瓦礫がその上に容赦なく落ちていく。
さくらは思わず目を閉じた。


「あ!あの子!」

リカバリーガールが悲鳴のような声を上げる。
さくらが目を開けると、そこには瓦礫を爆破させるダイナマイトの姿。
だけど、、、
1人、女の子のすぐ真上の瓦礫は爆破しきれなかったようだ。

「あっ!!」

次の瞬間、それを身体で受け止めるダイナマイトが映っていた。


「ダイナマイト!!!」


背中に瓦礫を受けて苦悶の表情を浮かべるダイナマイト。
炎がダイナマイトに移っていこうとしていた。


「どうしよう!ダイナマイトが!このままじゃ、、、!!」


さくらの脳裏に『すぐ戻る』そういって出て行ったダイナマイトの姿が浮かんだ。


「いや、ダイナマイト、、、!!」


さくらの目から涙が溢れる。
泣いてる、、、場合じゃないのに。
ダイナマイトを助けなきゃいけないのに。
助けてくれたのに。守ってもらったのに。
私はまた何にも、、、。



「!!」


そんなさくらの目に人影が映る。
その人が手を上げると、ダイナマイトの上にあった瓦礫がどんどん空に浮かんでいく。


「ウラビティさん、、、!」

「あぁ、良かったねぇ。あとは火を消すだけだ」


画面に映るダイナマイトは苦しそうだ。だけど笑っている。
ウラビティを見て。ウラビティの肩を借りてそのまま歩いて行く。


ホッとした。ダイナマイトが無事で本当に良かった。


それなのに。


画面に映る2人の背中がさくらには画面よりも遠く遠く感じて、胸の痛みはどんどん重く痛くなっていくのだった。

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