第2章 新しい生活
ダイナマイトの力は強くなっていくばかりで。
その手は背中をゆっくりと這い上がって、耳元に鼻先が触れる。
「っ、、、」
何これっ。
ダイナマイトに触られると、身体がピクピクする、、、
「う、、、」
もう、限界、、、
我慢できなくなったさくらは叫んだ。
「ダ、ダイナマイト、、、起きて、、、!!起きてくださいっ!!」
その声にボーッとしながらもダイナマイトの目がゆっくりと開いた。
「は、、、?」
「はっ、、、はぁっ、、、ダイナマイト、良かった、、、」
「俺、、、って、ハッ!!うわっ!!ハァ!?」
さくらを抱き締めていたことに気が付いて飛び起きるダイナマイト。
「な、、、なんか、すまん」
「いえ、、、元々私がダイナマイトを引っ張ったんですよね、、、恥ずかしながら薄らと記憶があります、、、」
「や、、、俺も寝ぼけてたわ、、、」
「「、、、」」
ベッドの上で赤面する2人。
気まずい沈黙が流れた。
その時。
ウー!!
けたたましいサイレンが鳴った。と同時に
「爆豪くん!!!」
「オイ!爆豪!!」
麗日と上鳴が勢いよく入ってきた。
ガタガタ!!
焦って定位置に戻るダイナマイトとさくら。
「な、なんかすごい音したけど、さくらちゃん大丈夫!?」
「な、何でもねーよ!な!!」
「う、うん!うん!!大丈夫ですっ」
「なんか2人怪しくね?、、、っつか君がさくらちゃん!?」
「えっ、、、」
「おー!やっぱ可愛いー!っつか、熱は!?もう大丈夫なの!?」
「チィッ!上鳴!テメェは何入ってきてんだよ!」
「えっ?何って、ちょっと様子を見にって、オイ!いいじゃん!ちょっとくらい!ってちょっと!!」
ひょこっと顔を出した上鳴を追い出す爆豪。
その間にウラビティがさくらの手を握って額を手で触った。
「さくらちゃん、ほんとに熱は下がった?」
「はい!もうこの通りで!ご迷惑をおかけして、すいませんでした」
「いいのいいの!それが仕事なんやし!それより体調戻って良かったわぁ」
「ありがとうございます」
「うん!」
「はぁーッ、ったく油断も隙もありゃしねぇ」
2人がニッコリと笑い合っていると、爆豪が溜息を吐きながら戻ってきた。