第2章 新しい生活
「えっ?」
ウラビティが驚いた顔をする。でもすぐに笑顔になった。
「あはは、さくらちゃんはダイナマイトのことが好きなんやね」
「えぇっ!!」
その言葉にさくらは心底驚いた。
「な、なな、何で。そんなこと全然思ったことありませんよ!」
好き?そんなこと一度も考えたことなかった。
会ったばっかりだし。
それにそもそも私には、、、。
「え?そうなん?デク君とかショートのことはあまり見ないのにダイナマイトのことはよく見てるから、私てっきり、、、」
「あ!」
そういうことか!
さくらは納得した。
「違うんです。それは、その実は私、、、15年前に攫われてから若い男の人が怖くて、、、」
「あっ。そうやったん。ごめんね、私、そんなこと考えもしないで、、、」
ウラビティが肩を落とす。
「いえいえ!言ってなかったですし!」
「ん?でも、それで言うとダイナマイトは大丈夫なん?」
「あ、、、どうしてかは分からないんですけど、今のところダイナマイトに近づいても大丈夫なんです」
「そういうこともあるんだ」
「こんなこと初めてで、私にもビックリで」
「あ、もしかしてダイナマイトのことは女の子と思ってるとか!!」
ウラビティが悪戯っぽく笑う。
「えぇ〜?いやだって、ダイナマイトあんなムキムキですよ??」
つられてさくらも思わず笑ってしまう。
「「ぷっ!あははは!!」」
2人で吹き出して笑っていると。
ドンドン!
部屋のドアが乱暴に叩かれた。
「あ!来た来た」
「?」
ウラビティは跳ねるように扉に向かって、ドアノブを回した。
「はーい」
すると、扉のすぐ前でダイナマイトがむすっとして立っていた。
「ダ、ダイナマイト!」
さっきまで笑っていた本人を前に焦るさくら。
「んだよ、何か文句か、コラ」
ギロリとダイナマイトが睨む。
「な、なんでもっ!」
ホントにこの人はもう私の前でヒーローらしくするのをやめたらしい。
「もう、睨んだらあかんよー。それよりさくらちゃん。もう知ってると思うけど、紹介するね」