【ハイキュー!! 】黒尾くんのカノジョ【黒尾鉄朗】
第3章 ケジメの取り方
とにかくこの状況を何とかしなければ!
「えーと…もう怒ってないからさ」
「いや、これが俺のケジメの付け方だから」
「あー。えーとさ、一先ず落ち着こう?」
「名前が結婚を承諾してくれるまで、土下座やめない」
ええっ!?
泣かされたのは私なのに、何故か私が悪いことをした気分になってくる。
「名前っ!このとおりっ!」
「分かったっ!分かったから、顔上げてぇ!」
「っ!?本当かっ!?」
えっ!?
あっ!!
しまったー!!
墓穴掘ったー!!
てっちゃんは目をキラキラさせて、私を見ている。
ま、眩しい!
これは「間違えた」と言える雰囲気ではない。
どうしよう!?
私の馬鹿ぁー!!
私が頭を抱えていると、てっちゃんに頬を包まれた。
自然と見つめ合う形になる。
“ドクンッ”
あ、まただ。
胸が苦しい。
感じた事のない気持ちが込み上げてくる。
「名前、好きだ」
てっちゃんは本気だ。
だってバレーの時と同じ顔してる。
「ねえ?てっちゃん」
「ん?」
「私ね…てっちゃんに触られると、胸がギュッて苦しくなるの」
「…そっか」
「これって、どういう気持ちなの?」
この苦しさの正体を知りたかった。
すると、てっちゃんは私の手を取り、自身の胸の上に置いた。
てっちゃんの心臓がドクドク言ってる。
鼓動が早い。
私と同じだ。
「それはさ、俺を好きってことだと思うよ?」
私がてっちゃんを好き?
「そんなの当たり前だよ」
「えっ?」
「私が知りたいのは、このドキドキは何なんだろう?って事だよ」
「はっ?」
昔からてっちゃんの事は好きだよ。
幼馴染なんだから当然じゃん。
なのに何でてっちゃんは、鳩が豆鉄砲くらったような顔してるんだろう?