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【ハイキュー!! 】黒尾くんのカノジョ【黒尾鉄朗】

第3章 ケジメの取り方


 


「ただいまっ!」

「おかえりー」



家に着くと、急いで自室に駆け込んだ。


お母さんに泣き顔を見られたくなかった。


着替えもせずに、制服のままベッドに潜り込む。


嫌な事をあったり、泣いたりする時はいつもこうしてる。


お布団の中が一番安心するんだもん。


ああ、もうやだ。


暫く悶々としていると、てっちゃんの声が聞こえてきた。


“ドクンッ”


まただ。


胸が苦しい。

鼓動が早い。

こんなの知らない。



嫌って言ったのに、てっちゃんは部屋に入って来る。



理解できない気持ちが涙となって、どんどん溢れ出した。



「…名前」

「………」

「…キスしてごめん」

「………」

「俺、ちゃんと責任とるから」



…はっ?


ビクビク、ドキドキしていると、てっちゃんが意味不明な事を言い出した。


責任って何?



「俺と結婚して下さいっ!!」

「うぇい?」



真逆の展開に、変な声が出てしまった。


驚きのあまり、涙が止まる。



「俺は名前が好きだから、結婚したい」

「………」

「名前の初めてのキス貰ったし、責任とるのが筋だと思う」



どうしよう…

黙っていたら、話がどんどんややこしくなってきた。


そりゃ、私だっててっちゃん好きだよ?

でも結婚とか言われても、正直ピンとこない。

考えられない。


でも責任とるって…

それだけ反省してるって事かな?


私は布団の隙間から、そっと顔を出す。



「…てっちゃん?」

「はいっ!」

「うわぁ!!」



本日二度目の奇声。

てっちゃんが土下座しながら、真剣な面持ちで私を見たからだ。



腰の低い恐喝!!


ど、どうしよう…


てっちゃんは真剣だ。



 
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