第6章 月夜に色づく ※
抱き合ったままキスをしたり、明日の朝は何を食べようか…なんてゆっくりお喋りをしたりして、私たちは結ばれた余韻に浸った。
ハイジさんが枕元のサイドテーブルへ視線を送る。
目覚まし時計の指す時間は、もうすぐ日を跨ごうとしている。
「シャワー浴びる?」
「ハイジさんお先にどうぞ」
「一緒に入ろう」
「……嫌」
「え」
まさか断られるなんて思っていなかったのだろう。
ハイジさんの目が丸くなった。
言い方が悪かったかもしれない。
決してハイジさんが嫌なわけではなくて……
「二人でお風呂に入るのは、嫌なの」
「どうして」
「裸、見られちゃうじゃない…」
「何を今更。裸を見るどころか、卑猥なこと色々しただろう」
「卑わ…!?そ、そういうのとは違うの!当たり前に一緒にお風呂に入るようになったら、私の裸見飽きちゃうかも…でしょ…?そうなったらヤダ…」
「……可愛い」
「はい?」
「そんな心配をしているさつきが、可愛いって言ってるんだよ」
その顔、困る。
あんまり愛おしそうに見つめられると、どんな無茶な要望だって拒めなくなってしまいそう。
「風呂でもう一度しようと思ってたのに。残念だな」
「そういう魂胆だったの?元気過ぎる!」
「普通だろ。まあ、さつきの気持ちを尊重することも大切だからな。風呂はやめておこう」
え…。
あっさり引き下がってくれるんだ。意外…。
「というわけで、もう一度ここでしようか」
「……本気で?」
「本気で」
まさかの二回戦…?
そこからは、あれよあれよと言う間に身体をまさぐられ、私の秘部は容易く潤いを帯びた。
ハイジさんの肉塊をすんなり受け入れたあとは、また欲情に身を任せるだけ。
「んんっ、やぁ、さっきと違うとこ、当たっ…」
ハイジさんを見下ろしている私は、いわゆる馬乗り状態。
それなのに主導権を握るのは彼の方。
下から激しく突き上げてくる。
胸が上下に揺れ、その感触を楽しむようにハイジさんに揉まれる。
「はぁっ…っ、堪らないな…」
両方の乳首を指先と舌とで遊ばれる。
空いた片手は繋がった場所へ。
愛液にまみれて主張する芽をクニクニ捏ね回して…。
何て器用な人なの。
ここも、そこも、あそこも。
気持ちいいところがあり過ぎて、頭がおかしくなりそう。