• テキストサイズ

雨のち花笑み【風強・ハイジ】

第6章 月夜に色づく ※



「シーツ汚しちゃった…。ごめんなさ、」

口にしかけた言葉は深いキスに遮られる。

「そんなこと気にしなくていい」

「ん…」

「派手に潮噴いたな」

「やだ、言わないで…」

「気持ちよかった?」

「…すっごく」

「可愛いな。可愛くて、愛おしくて……狂いそうだ」

愛でるようなキスと色欲に溺れたキスを、お互いに与え合う。
舌も吐息も、時折漏れてしまう声さえも飲み込むみたいに。
二人の間の境目などなくなればいい。
そう思えるほどの、蕩けるような口づけを交わす。
どれだけこうしていても、きっと飽きたりはしない。


「ハイジさん、好き」

「俺も。好きだよ」

「でもね。こんなの、フェアじゃないと思う」

「……フェアじゃない、とは?」

私の言葉が引っかかったようで、ハイジさんは唇を浮かせてこちらを見た。

「だって私ばっかり気持ちよくなってる」

「俺も気持ちいいよ、ずっと」

「だめ」

ハイジさんをベッドに押し倒す。


「私もするから」


驚きを隠せない表情で私を見上げてくるハイジさん。
失礼ながら、大切な部分を確認させていただく。
ちゃんと勃ち上ってはいるものの、若干勢いをなくしてしまったように見受けられる。


「乱れて?ハイジさん」


凄腕のテクニックがあるわけじゃない。
あるのは、年相応の経験だけ。

躊躇いなくハイジさんの陰茎に手を添えて、舌を伸ばした。

舐めて、先端を吸って、舌先でクニクニと弄る。
不規則にピクンと揺れる様が、悦びを誘う。
上半身を起こして私の行為を見ていたハイジさんが、吐息とともに声を漏らした。


「はぁっ…、いい眺めだ」


「興奮、する?」


「ああ…堪らなく」


口いっぱいに咥えて、上下にしごく。
手と指先での愛撫も忘れずに。
先端から溢れ始めた露を尖らせた舌で舐め取って……


「は、っ…」


グッと硬さが増してきた。
ハイジさんの呼吸が早くなってくる。


/ 139ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp